国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構
核燃料サイクル及び核燃料取扱いに関する実践的な原子力人材育成システムの構築
事業の背景
日本のエネルギー安全保障基盤の安定等、日本の国情に適う国策として核燃料サイクルの確立が必要であり、そのための技術開発が進められています。核燃料サイクルの技術開発の推進や核燃料サイクル施設の安定・安全運転のためには、核燃料サイクル技術に関する知識基盤や技術基盤、人材の維持・一層の強化が必要であり、このためには、プルトニウム(以下「Pu」という。)やウラン(以下「U」という。)をはじめとするアクチニド元素に関する知見(特性、照射挙動等)、取扱い技術(PuやUの閉じ込め、臨界管理、保障措置、放射線管理等)等、核燃料サイクルの基盤技術の継承を目的とした若手研究者・技術者の育成が重要です。また、大学における近年の原子力関係の分野ごとの科目数を比較すると核燃料サイクル分野の科目数の減少が顕著であり、この分野での人材育成基盤の底上げは重要な事項です。
事業の目的
将来、原子炉を除く核燃料サイクル事業(高速炉サイクル及び軽水炉サイクル)に係る研究開発や核燃料取扱施設の運転等に従事する可能性がある人材を育成している大学で核燃料サイクルに係る研究開発(特に核物質の取り扱いに係る研究開発)を実施している、または実施する予定の学生(学部3年生以上、修士、博士)を対象とした人材育成システムを構築します。本事業に参加した学生が、その後の大学での研究・開発等において、核燃料サイクルに関する知識や核物質の取扱いに係る経験を反映し、更に高度な研究・開発を継続して実施するとともに、卒業後にそれまでに蓄積した知識・経験を活用し、核燃料サイクル事業、原子力政策検討等において活躍する人材となることを目標としています。
また、原子炉を除く核燃料サイクルに関して、大学における座学中心の教育では体験のできない実際の施設の見学や核物質の取扱い、実際の核物質を使用した測定試験やそのデータの解析に関する実践的で体験型の教育を経験することで、核燃料取扱施設やそこで実施している研究開発及び運転業務について理解を深めることができるため、核燃料サイクル施設やエンジニアリングメーカ等での業務を将来の進路(就職先)として検討している学生に対して魅力のある事業になると考えます。
核物質取扱の基礎実習(模擬)の様子
ウランを取扱った実習の様子
保障措置・非破壊測定技術実習の様子
MOX燃料施設見学の様子